帰化後の新戸籍について
帰化後の戸籍に「帰化」の記載は残る?転籍で消せる?帰化後の戸籍について詳しく解説【2026年最新】
帰化申請が無事に許可され、日本国籍を取得した後には、戸籍が編製されます。
帰化を検討している方からは、
- 「帰化したことは戸籍に残りますか?」
- 「外国人だったことを戸籍から消すことはできますか?」
- 「結婚するときに、帰化したことを相手に知られたくありません」
- 「転籍すれば帰化の記載を消せますか?」
- 「帰化後の氏は自由に決められますか?」
といったご相談をいただくことがあります。
結論からいうと、帰化した事実は、帰化直後に編製された戸籍に記載されます。
一方で、その後に転籍をした場合には、新しく編製される戸籍の記載内容が変わることがあります。
ただし、「転籍すれば帰化の事実が完全に消える」という意味ではありません。以前の戸籍が除籍として保存されるためです。
この記事では、帰化後の戸籍について、帰化の記載、転籍、除籍、結婚、氏の変更などを分かりやすく解説します。
帰化すると戸籍が作られる

帰化とは、外国人の方が日本国籍を取得する制度です。
法務大臣が帰化を許可すると、その旨が官報に告示され、官報告示の日から帰化の効力が生じます。
その後、必要な戸籍関係の手続きを行うことで、帰化した方について日本の戸籍が編製されます。
つまり、帰化した後は、日本人として戸籍に記載されることになります。
法務省も、帰化許可申請について、帰化が許可された場合には申請者について戸籍を創設することになるため、身分関係を証する書類を提出する必要があると案内しています。
帰化後の戸籍には「帰化したこと」が記載される
帰化によって新たに編製された戸籍には、帰化に関する身分事項が記載されます。
そのため、帰化した直後の戸籍を見ると、帰化によって日本国籍を取得したことや、帰化前の国籍・氏名などを確認できる場合があります。
戸籍には、親族関係や身分関係についての重要な事項が記録されています。
実際に法務省が公開している戸籍の記載例でも、国籍取得(帰化)に関する事項が戸籍に記載される例が示されています。
ポイント
帰化した事実を、帰化直後の戸籍から完全に「なかったこと」にすることはできません。
「帰化したことを戸籍から消したい」という相談
帰化された方の中には、結婚などの際に、できれば相手に「以前は外国籍だった」ということを知られたくないと考える方もいらっしゃいます。
このような場合に検討されることがあるのが、転籍です。
転籍とは、簡単にいうと、本籍地を別の場所へ移すことです。
転籍をすると、転籍先で新しい戸籍が編製されます。
そして、転籍後の戸籍には、戸籍の構成や身分事項によっては、以前の戸籍に記載されていた帰化に関する事項がそのまま記載されない場合があります。
このため、帰化後の戸籍について「帰化の記載を見えにくくしたい」という場合には、転籍が一つの方法として考えられます。
転籍すれば帰化の記載は完全に消える?
いいえ。転籍をしても、帰化したという事実そのものが完全に消えるわけではありません。
転籍前の戸籍は、一定の場合に除籍として扱われ、以前の本籍地で保存されます。
つまり、現在の戸籍だけを見ると帰化に関する記載が確認できない場合であっても、戸籍をさかのぼって確認することで、以前の戸籍に記載された身分事項を確認できる可能性があります。
また、戸籍には「転籍」などの情報が記載されるため、戸籍のつながりをたどることによって、以前の戸籍の存在を確認できる場合があります。
【重要】
転籍=帰化の事実が完全に消えるということではありません。
現在の戸籍に帰化に関する記載が見当たらなくなったとしても、以前の戸籍が除籍として保存されている場合があります。
除籍謄本を誰でも取得できるわけではない
では、以前の戸籍が除籍として残っているのであれば、誰でも簡単に取得できるのでしょうか。
そうではありません。
戸籍謄本や除籍謄本などの交付請求については、戸籍法上の請求資格や本人確認などのルールがあります。
そのため、「以前外国籍だったことを知りたいから、他人の除籍謄本を自由に取得する」ということはできません。
本人やその配偶者、直系尊属・直系卑属など、法律上認められた一定の者による請求のほか、一定の要件を満たす第三者請求などが認められる場合があります。
また、弁護士・行政書士などの専門職についても、職務上必要な場合には法令に基づいて請求できる制度があります。
したがって、誰が、どのような目的で、どの戸籍を請求するのかによって扱いが異なります。
結婚すると帰化の記載はどうなる?
帰化した方がその後結婚する場合、婚姻によって戸籍の編製や入籍などが行われます。
特に重要なのは、婚姻によって新しい戸籍が編製される場合、その新しい戸籍にどのような事項が記載されるかは、婚姻の形態や当事者の戸籍関係によって異なるということです。
そのため、「結婚すれば必ず帰化の記載が完全になくなる」と単純に考えることはできません。
現在の戸籍だけではなく、必要に応じて従前の戸籍との関係が確認される場合があります。
帰化した方の子どもが結婚した場合はどうなる?
帰化した方のお子さんについても、戸籍上の扱いはその時点での戸籍関係や婚姻の状況によって決まります。
例えば、帰化した親の戸籍に記載されている子が結婚し、婚姻によって新しい戸籍が編製される場合には、子の新しい戸籍には、親の帰化に関する事項が当然にそのまま記載されるわけではありません。
ただし、戸籍は親族関係を公証する制度ですので、現在の戸籍だけでなく、必要に応じて従前の戸籍などを確認することで、親子関係などを確認できる場合があります。
したがって、「子どもの戸籍から親の帰化歴が完全に消える」と断定するのも適切ではありません。
日本人と結婚している外国人が帰化する場合、氏はどうなる?
日本人と結婚している外国人の方から、
「帰化したら、日本人配偶者とは違う氏を名乗りたい」
という相談を受けることがあります。
ここは、帰化申請を考えている方にとって非常に重要なポイントです。
現在の日本の制度では、法律上の婚姻をしている夫婦については、夫婦が同じ氏を称する制度となっています。
法務省も、現在の制度について「男女が結婚するときは、全ての夫婦は必ず同じ氏を名乗らなければならない」と説明しています。
ただし、「日本人と結婚している外国人が帰化すると、必ず日本人配偶者の氏になる」という説明は正確ではありません。
帰化申請の際には、夫婦または日本人配偶者が申請する場合、帰化後の氏について夫または妻のいずれの氏によるかを申請書に記載する扱いとなっています。
したがって、帰化後の氏については、帰化申請前にしっかり検討しておくことが重要です。
帰化後の氏は事前に考えておくことが重要
帰化すると、日本人として戸籍が作られます。
そのため、帰化後に使用する氏については、帰化申請の段階から十分に検討しておく必要があります。
例えば、次のような点を考えておくとよいでしょう。
- 現在使用している氏を帰化後も使用したいか
- 日本人配偶者の氏を使用するか
- 家族で同じ氏にするか
- 子どもとの氏の関係をどうするか
- 仕事上使用している氏との関係をどうするか
帰化許可後に氏を変更したい場合には、別途、戸籍法上の氏の変更手続きが必要となる場合があります。
そのため、「帰化してから考える」のではなく、帰化申請前に将来の氏について検討しておくことをおすすめします。
帰化後に氏を変更することはできる?
帰化後、どうしても氏を変更したいという場合には、家庭裁判所の許可が必要となるケースがあります。
ただし、帰化後であれば自由に氏を変更できるというわけではありません。
氏の変更については、戸籍法上の要件や家庭裁判所での手続きが関係するため、具体的な事情に応じて確認する必要があります。
そのため、帰化申請時点で「どの氏を使用するのか」を慎重に決めておくことが重要です。
帰化したことを家族や結婚相手に知られたくない場合は?
「帰化したことを結婚相手に知られたくない」というご相談は、非常にデリケートな問題です。
戸籍には帰化に関する事項が記載されるため、「帰化したという事実を戸籍上から完全に消す方法がある」と考えるのは適切ではありません。
一方で、転籍や婚姻による新戸籍の編製などによって、現在取得する戸籍の記載内容が変わることがあります。
ただし、従前の戸籍や除籍が保存されている場合には、一定の要件のもとで過去の戸籍関係を確認できる可能性があります。
したがって、「どの戸籍に何が記載されるのか」「将来どのような戸籍を取得する可能性があるのか」を個別に確認することが大切です。
帰化後の戸籍についてよくある質問
Q. 帰化したことは戸籍に残りますか?
はい。帰化によって日本国籍を取得した場合、帰化に関する事項が戸籍に記載されます。法務省の戸籍記載例でも、国籍取得(帰化)に関する記載例が示されています。
Q. 転籍すれば帰化の記載を消せますか?
転籍によって新しく編製された戸籍では、従前の戸籍に記載されていた事項がすべてそのまま移記されるわけではありません。そのため、現在の戸籍だけを見ると帰化に関する記載が確認できない場合があります。
ただし、転籍前の戸籍が除籍として保存されるため、帰化の事実そのものが完全に消えるわけではありません。
Q. 他人の除籍謄本を取得できますか?
誰でも自由に取得できるわけではありません。戸籍法に定められた請求資格や第三者請求の要件があります。具体的な請求が可能かどうかは、請求者と対象者との関係や請求理由などによって異なります。
Q. 日本人と結婚している外国人が帰化すると、日本人配偶者と同じ氏になりますか?
帰化後の氏については、帰化申請時に検討しておく必要があります。法務局の帰化許可申請書の記載例でも、日本人配偶者がいる場合には、帰化後の氏について夫または妻のいずれの氏によるかを記載する扱いとなっています。
Q. 帰化後に氏を変更できますか?
帰化後に氏を変更する場合、一定の要件のもとで家庭裁判所の許可が必要となる場合があります。帰化申請時に、将来使用したい氏を十分に検討しておくことをおすすめします。
Q. 子どもが結婚したら、親の帰化歴は子どもの戸籍から消えますか?
婚姻によって子どもの新しい戸籍が編製される場合、親の戸籍に記載されていた事項がそのまま新戸籍に記載されるとは限りません。ただし、親族関係や従前の戸籍との関係を確認できる場合もあるため、「帰化歴が完全に消える」とは考えないほうがよいでしょう。
帰化後の戸籍については、事前に専門家へご相談ください
帰化申請をする際には、単に「日本国籍を取得できるか」だけではなく、帰化後の氏、戸籍、本籍地、家族関係などについても事前に考えておくことが重要です。
特に、
- 帰化したことを戸籍上どのように確認できるのか知りたい
- 転籍すると戸籍の記載がどう変わるのか知りたい
- 結婚後の戸籍について確認したい
- 日本人配偶者と違う氏にしたい
- 帰化後の氏をどうするか迷っている
- 子どもの戸籍への影響が気になる
という方は、帰化申請をする前に一度ご相談いただくことをおすすめします。
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●場所 Aeras行政書士法人 九段下オフィス
●持ち物 パスポート・在留カード
●対応言語 日本語のみ
●参加資格 帰化申請を予定している方(国籍は問いません)
●無料相談できる内容
①当事務所のサービス内容・料金について
②帰化申請手続きの流れについて
③帰化後の戸籍・氏・家族関係についての初回相談
