特別永住者の方はお読みください。
韓国国籍法と帰化申請|在日韓国人・朝鮮籍の方が知っておきたい国籍の基礎知識
日本国籍の取得を検討している在日韓国人・朝鮮籍の方にとって、韓国の国籍が帰化後にどうなるのかという問題は、とても重要なポイントです。
日本への帰化を検討する際には、日本の国籍法だけでなく、現在の国籍に関する本国の法律についても理解しておく必要があります。
韓国・朝鮮籍の方が帰化を検討する際の重要ポイント
- 韓国国籍を取得するための基本的なルール
- 外国国籍を取得した場合の韓国国籍との関係
- 帰化後に韓国国籍へ戻る場合の手続き
- 日本国籍取得後の国籍関係
帰化は一生に一度の大きな決断です。国籍について十分に理解したうえで、慎重に検討することをおすすめします。
韓国国籍法の基本的な考え方
韓国の国籍制度は、基本的に父母の国籍を基礎として国籍を取得する「血統主義」を採用しています。
そのため、出生した場所だけで国籍が決まる「生地主義」を基本とする国とは異なり、韓国では父母の国籍が重要になります。
日本の国籍制度にも血統主義の考え方があり、国籍取得について共通する部分があります。
韓国国籍について理解しておきたいこと
韓国国籍の取得・喪失・回復については、韓国の国籍法が基本となります。
一方、日本への帰化については日本の国籍法に基づいて審査されます。
「韓国国籍の問題」と「日本への帰化の条件」は別の問題として考えることが大切です。
出生による韓国国籍の取得
韓国国籍法では、一定の条件を満たす場合、出生によって韓国国籍を取得します。
出生による韓国国籍取得の基本的な考え方
- 出生時に父または母が韓国国民である場合
- 出生前に父が死亡していた場合で、死亡当時に父が韓国国民であった場合
- 父母がともに明らかでない場合や、父母が無国籍の場合に韓国で出生した場合
また、韓国で発見された棄児については、韓国で出生したものとみなされる制度があります。
認知によって韓国国籍を取得する場合
韓国国民ではない方が、韓国国民である父または母から認知された場合、一定の条件を満たすことで韓国国籍を取得できる制度があります。
この場合には、年齢や出生時の父母の国籍など、法律で定められた条件を確認する必要があります。
認知による国籍取得について
認知されたことだけで、すべての場合に自動的に韓国国籍を取得するとは限りません。
具体的な条件や手続きについては、本人の年齢、出生時の父母の国籍、認知の時期などによって異なるため、個別に確認する必要があります。
外国国籍を取得した場合、韓国国籍はどうなる?
韓国国籍を持っている方が日本などの外国国籍を取得する場合には、韓国国籍との関係について注意が必要です。
韓国国籍法では、一定の場合に、外国国籍を取得することによって韓国国籍を喪失する制度が定められています。
外国国籍を取得すれば、必ず同じ扱いになるわけではありません
外国国籍を取得するに至った事情などによって、韓国国籍の喪失についての取り扱いが異なる場合があります。
そのため、帰化申請を検討している方は、「日本国籍を取得したら、韓国国籍はどうなるのか」について、事前に確認しておくことが大切です。
在日韓国人・朝鮮籍の方が帰化するときの注意点
在日韓国人・朝鮮籍の方の場合、出生以来、日本で生活している方も多く、「帰化した場合、これまでの国籍はどうなるのか」「将来、元の国籍に戻ることはできるのか」といったご相談をいただくことがあります。
日本への帰化が許可されると、日本国籍を取得することになります。
その一方で、帰化後に元の国籍へ戻ることを希望する場合には、その時点の韓国法などに基づく別の手続きが必要になる可能性があります。
帰化は「一生に一度の大きな決断」です
帰化後の国籍関係や、将来的に韓国国籍へ戻ることができるかどうかなどについて不安がある場合は、帰化申請をする前に十分確認しておきましょう。
韓国国籍に関する具体的な手続きについては、韓国の在外公館などにも確認することをおすすめします。
入管法改正と帰化申請|現在の在留管理制度を理解しておきましょう
2012年(平成24年)7月9日に、外国人登録制度が廃止され、新しい在留管理制度がスタートしました。
これにより、外国人の在留管理に関する制度が大きく変わり、現在は「外国人登録証明書」に代わって、在留資格に応じて在留カードまたは特別永住者証明書が交付される制度となっています。
現在の在留管理制度
一般の中長期在留者
→ 在留カード
特別永住者
→ 特別永住者証明書
帰化申請においても、現在の在留状況を確認するため、在留カードや特別永住者証明書などの情報が重要になります。
特別永住者(在日韓国人・朝鮮籍)の在留制度
在日韓国人・朝鮮籍の方の中には、特別永住者として日本に在留している方が多くいらっしゃいます。
特別永住者については、一般の中長期在留者とは異なる特例が設けられています。
特別永住者証明書について
特別永住者には、在留カードではなく特別永住者証明書が交付されます。
特別永住者証明書には有効期間があり、更新が必要となります。
帰化申請を予定している特別永住者の方へ
帰化申請では、本人の在留状況や身分関係などについて確認されます。
特別永住者証明書の有効期限なども確認しておき、必要な更新手続きがある場合には適切に対応しておきましょう。
特別永住者の再入国について
特別永住者については、一定の条件を満たす場合、通常の再入国許可を取得せずに出国できるみなし再入国許可制度があります。
ただし、制度には条件や期間がありますので、海外へ長期間出国する予定がある場合には、事前に確認することが大切です。
帰化申請中の海外渡航には注意してください
帰化申請中に長期間海外へ出国する場合には、帰化審査に影響する可能性があります。
海外旅行・出張・赴任などの予定がある方は、事前に法務局や専門家へ相談することをおすすめします。
帰化申請に関係する主な法律
外国人の在留や帰化について調べる際には、複数の法律が関係します。
確認しておきたい主な法律
- 国籍法
- 出入国管理及び難民認定法
- 出入国管理及び難民認定法施行令
- 出入国管理及び難民認定法施行規則
- 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法
- 同特例法施行令
- 同特例法施行規則
特に、在日韓国人・朝鮮籍の方については、帰化に関する国籍法と、特別永住者に関する入管関係法令の両方を理解しておくことが重要です。
在日韓国人・朝鮮籍の方の帰化は、個別の確認が重要です
在日韓国人・朝鮮籍の方の帰化申請では、現在の国籍だけでなく、出生から現在までの身分関係や家族関係、在留状況などについても確認する必要があります。
例えば、次のような点を確認します
- 現在の国籍・国籍表示
- 出生地・出生年月日
- 父母の国籍・身分関係
- 婚姻・離婚などの家族関係
- 特別永住者としての在留状況
- これまでの住所・居住歴
- 海外への出国歴
- 税金・年金などの納付状況
- 交通違反などの生活状況
特に、古い戸籍・除籍・身分関係書類などが関係するケースでは、必要書類の確認に時間がかかることがあります。
「自分の場合、韓国国籍はどうなるのか」「帰化後に韓国との関係はどうなるのか」「どのような書類を集めればいいのか」といった疑問がある場合には、早めに専門家へご相談ください。
在日韓国人・朝鮮籍の方の帰化申請をご検討なら
帰化は、日本国籍を取得するための大切な手続きです。
国籍や家族関係、在留状況などを確認したうえで、今後の生活も含めて慎重に検討することをおすすめします。
